地球防衛軍からレジスタンスへ!シリアスな雰囲気に変化を遂げた意欲的な続編『XCOM 2』

2月5日に発売される2K Gamesが送る『XCOM 2』。2012 年にストラテジーゲーム・オブ・ザ・イヤーに輝いた『XCOM: Enemy Unknown』の機体の続編だ。PROスチーマーではすでに前作のレビューをお届けしたが、『XCOM 2』のリリースを記念して、二回続けてインプレッションをお届けしたい。PROスチーマーでは『XCOM: Enemy Unknown』のSteamキーがあたるキャンペーンを行っているので、そちらもチェックしてみてほしい。

ドラマチックに展開する人間vsエイリアンの戦い

XCOM 2

侵略してきたエイリアンたちに対抗する秘密部隊XCOM。前作のストーリーと設定はB級SF的な雰囲気が魅力であった。だが、本作の世界観はよりシリアスなものに変化している。なんと地球はかつての地球とは異なり、全世界の指導者たちはエイリアンに無条件降伏しているのだ!そして、人類は「共存」という大義名分のもと、エイリアンに半ば支配されることで平和を甘受している。

XCOM 2

主人公であるあなたはそのエイリアンの支配体制を転覆させるレジスタンスのリーダーとなる。XCOMは世界各地に散り散りとなり、レジスタンスとしてエイリアンと戦っていくのだ。オープニングやミッションのカットシーンからは、前作にあったB級SFやホラー的要素が削ぎ落とされ、ディストピアもののハードな世界観が展開される。この部分は好き嫌いが別れるが、前作よりもストーリーにしっかりとした焦点が当てられ、ミッションが単なる作業以上の意味を持っているのは間違いないだろう。

ステルス要素が加味された新たなバトル

XCOM 2

世界観の変化は戦闘にも影響を及ぼしている。前作からの一番の変化は、「潜伏状態」という要素であろう。詳細は次回に説明するが、ミッション開始時、ユニットの存在は敵のエイリアンにバレていないのだ。よって、ユニットを敵の死角へと展開、有利な状況を作り、一気に奇襲を行う。まさにゲリラ戦術を使うレジスタンスが戦闘システムにも反映されているのだ。

XCOM 2

前作はどちらかと言えば、ユニットが敵エイリアンに発見される状況が多かった。演出もかねあって接敵時の独特のB級ホラー感が印象的だ。だが本作ではプレイヤーが先に敵ユニットを把握している状況が多く、ホラーというよりもサスペンス。ステルス行動をとりつつ、一気にたたみ込む前作とは違ったタクティカルコンバットが味わえる。フィールドも夜のシーンが多かった前作と比べ、都市、砂漠といった様々なシチュエーションが増えている。

バリエーションに富むカスタマイズ要素

XCOM 2
レジスタンスの基地を発展させていく

レジスタンスに転じたXCOMだが基本的なマネジメント要素は前作と変わらない。エイリアンのテクノロジーを研究して新たな武器を作り、施設を発展させてレジスタンスの基地を強力にする。すべてのアップグレードにはリソースが必要となり、ミッション等で回収しなければならない。施設の登場人物には前作のキャラクターと関連する人物も登場、前作ファンへのサービスも怠らない(女性のドクターがどうなったのか気になるところだ)。

XCOM 2
なんと銃の見た目のカスタマイズも可能

ただし兵士のカスタマイズ性は格段にアップした。こちらも詳細は次回に譲るが、全部で新たな5つのクラスが登場。機動力を武器に近接武器で敵を葬る遊撃兵やハッキング等で支援を行う支援兵など、前回とは違ったクセのあるユニットが使用可能だ。ステルスを重視するバトルとあわさり、全体的なプレイフィールは見た目以上に変化している。エイリアンとの接触、恐怖といったものを描いた前作にくらべ、レジスタンスの苦しみと支配体制の克服を描く本作はシリアスなコンバットシムに進化を遂げているのだ。

前作とは異なった趣のハードなコンバットシム

XCOM 2

XCOMシリーズとあって難易度を気にする方もいるだろう。心配いらない。難しい!前作に負けず劣らず、頭をひねり、逆境を克服する必要がある。新しいステルス要素をうまく利用しないと、前作の猛者も序盤で負けてしまうだろう。敵のAIの動きも秀逸でプレイのたびに異なる挙動で驚かされる。

前作の持っているコミカルな雰囲気が消えたことを嘆くファンもいるかもしれない。だが、本作はシリーズの中では間違いなく意欲作で、『XCOM』の歴史をさらに推し進めることは間違いない。より本格的なコンバットシムとなったため、マルチプレイヤーとの相性も良さそうである、前作のファンはもちろん、ハードなターンベースシミュレーションを求めるユーザーならマストバイの一作だ。

つづき:ゲリラに転身XCOM!新兵科により圧倒的な優位に立つエイリアンたちに立ち向かおう

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