カチャカチャ、ターン!『Hacker's Beat』

ゲームタイトルHacker's Beat
    開発元TEAM TANDS PLUS
パブリッシャーAGM PLAYISM
     定価:980円

音ゲー、所謂音楽ゲームの発祥は1996年:dj nagureoこと南雲礼央氏によるプロデュースによるコナミの『Beatmania』と言っていいだろう。演奏感、没頭感、更にはスコアを詰めるゲーム的要素。Beatmania2ndの段階で現在に至るまでのプレイングスタイルの基礎がほぼ出来ているというのが南雲礼央氏の偉大さでもあり音ゲーブームの根源とも言える。(*1)

さて、Beatmaniaの登場により市場には多数の模倣や似て非ざるものが大量に出回る事になり、コナミ訴訟問題などの大きなファクターもあるのだが割愛させていただく。多種多様な変革をへて、(現在執筆時)トレンドと言うべきスタイルがほぼ確立されている。

1. 演奏に対しての過剰な演出
最高評価こそ渋いものの、一歩手前二歩手前、ネガティブな中間評価を出さずに散らす事で初心者に対して間口を広げている。
(PumpItUp/チュウニズム)

2. 左や右を向いても同じ曲
他社であってもこの曲入ってるよなぁと言う既視感。
これも「この曲を知っているから」と間口になっている。
(主にコナミゲームに顕著、現在なら東方シリーズ楽曲等があたる。)

3. これでしか味わえないフィール感
そのゲームでしか体験できない動作であったり、プレイスタイルと置き換えてもらえればいいだろう。
(チュウニズムにおけるAir,DanceEvolutionにおけるキネクトセンサーなどがあたる)

すでに市場には多種多様な音ゲーがアーケードやスマートフォン等に存在しており、もはや音ゲーと言うジャンルは狭いパイの奪い合いの再燃とも言えるだろう。
前置きが長くなったが今回のゲームの話に移ろう(おもむろに謎のサングラスをかける)

Hacker's Beat
Hacker's Beat

今回取り扱うのはHacker's Beat。
::コンセプト「音ゲー×ハッキング」:: あなたも一度はやった事があるだろう…の音ゲーである。

ハッキング…と銘打っているが実際は大体の判定位置のキーを叩くだけというシンプルなゲームであり、PCゲームをプレイする人間なら直ぐに馴染むであろう。
一応判定の発生する場所は写真の赤の部分だけなので、そこだけ注意しよう。

Hacker's Beat
(英字配列なのでエンターキーが小さいのはご愛嬌)

さて、前置きで散々音ゲーに関して書いたわけだがここに繋がってくる。
と、言うのもこのゲームはSteamで買える音ゲーの中でも突出したある要素を備えているのだ。
例えば現在、Steamで購入できる音ゲーをパッと思い浮かべた時、頭に浮かんだのが8個程存在する。例としてKickBeatとCryptOfTheNecrodancerだ。
前者は演奏感に欠けすぎていて、後者は純粋な演奏できる音ゲーと言う意味ではまた違ってくる。

果たして、Hacker's Beatの良さとはなんであるかと聞かれれば断言出来るのが。

演奏感と打鍵感である。

この二つは音ゲーにとっては心臓、いわゆるキモであり、この二つがしっかりしている音ゲーは進化をまだまだ秘めているとも言える。

では、ゲームをハッキングして仔細に見ていこう。まず最初はチュートリアルから始める事をオススメする。どんなものであれ、経験があろうとも君は初心者なのだ。

Hacker's Beat

しかし、ここで一つこのゲームにおける唯一とも言える問題が存在している。
と、言うのも最低難易度が一曲目になく、チュートリアルの曲が一曲目に来ているわけなのだが…最低難易度Lv0の曲が非常に難しいのだ。

Hacker's Beat

だが、逆を言えばゲームセンターと違い購入しているので何度もプレイ出来ることを思えば欠点とも言えないかもしれない。

Hacker's Beat

そしてある程度プレイしてくると気付いてくるはずだエンターキーと言うエッセンスを一番演出している存在に。

プレイを冷静に見ればエンターキーを叩く瞬間、力が入っていたり、変にカッコつけていることに。
そう、まさにこれがこのゲーム最大のプレイングフィールであり、刺身で言うツマなのだ。

Hacker's Beat

(このアーティスト名で凄く良い曲なのは本当にズルい...)

キーボードをただ連打するだけなら正直な所、佳作と言っていたかもしれない。
それほどまでにエンターキーの存在感とカタルシスはそこを凌駕していくのだ。

さて、ここで筆者のプレイ映像を公開しよう。
本ゲームの最高難易度の楽曲だが、是非エンターキーを叩くテンションの高さに注目してほしい。
皮手袋が無かったので音ゲーマー必須道具の軍手で撮影しました。

PCでの純粋な爽快感のある音ゲーを求める方、オススメいたします。
君の!PCで!ハッキングを!やるんだよ!!!!!

なお、本執筆にあたり映像利用を許可してくださった。
お二人に格別の感謝を送りたいと思います。
有難うございました。
Daisuke Ohnuma
TEAM TANDS+ 祖父江

*1 セガの『CrackinDJ』とか言う人は今度酒飲みに行くかSteamでゲームを一緒にしましょう。 もっとさかのぼれば、音ゲーはクイズゲーでもありうるのですが(コナミ 『クイズ ドレミファグランプリ』) ただブームメイカー、基礎を作ったと言う意味では『Beatmania』に勝るものは過去にも先にもないと断言しえることかもしれない。

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