もう、2年以上前になる。Proスチーマー上で公募が行われていた時に一番最初に送って採用されたのが『Card City Nights』だった。そんな思い出の作品に続編が出たとなれば紹介せざるを得ないだろう。前作との違いを踏まえつつもLudocity作品大集合の『Card City Nights 2』の魅力を紹介したい。
前作の細かい紹介は以前の紹介記事を読んでいただくとして、続編で変わった大きな部分から紹介したい。一番に目につくのはオンライン対戦に対応したことだろう。前作でも要望が多かったので、それに応えた形になる。細かい仕様は後述するが、ただオンライン対戦に対応しただけではなく根幹のルール自体も変わっている。
上記の画像を見ていただきたいが、左側が前作で右側が本作品の画像となる。初代では3×3のマスでそれぞれ個別のフィールドを使用していたが、本作品では9×3マスとなり、共有フィールドでの対決に変化している。
前作ではカードに描かれたメインの種別とカード効果での対戦がメインであったが、本作品はカードが起動と解決に分かれ、カードの種別自体がなくなっている。このことによりカードの戦略幅が広がっており、前作とは全く違った戦略を要求されるようになっている。
矢印を繋げることで効果を発揮するのではなく起動するようになった、言葉だけではわかりにくいがカード毎に発動時間が設定され、発動時間がゼロになったときに効果を発揮するようになった。また、前作と違い攻撃効果は相手のライフへの攻撃のみとなっており、(そういった効果が無ければ)相手のカードに直接攻撃を行うことはできなくなっている。
この変化は相手のフィールドを埋めて強制敗北を狙う戦略を封じたこともあるが、フィールドが埋まった際の処理も変更され、フィールドが埋まっても敗北とならなくなっており、互いのカードがすべて消去される。
無論、発動効果だけではなく、フィールドに置いた際に効果のあるカードも存在する。ただ、前作以上にユニークな効果も増えており、「何に使うんだこれ・・・」とボヤくようなカードも健在だ。その部分を含めても更に面白さを増しており、カードデッキの編集にはより時間をかけられるようになった。
では、今回から追加されたオンライン対戦についても紹介しよう。オンライン対戦ではシングルプレイと同じデッキを組んで戦うスタンダードモードと、すべてのカードからランダムに選ばれる三枚のカードを一枚選ぶことを繰り返し、計30枚のデッキを作り上げるドラフトモードがある。前者は上記で語ったとおりだが、ドラフトモードに関してはルールがやや特殊だ。一度ドラフトでカードを選びきってしまうと二回連続で負けるまで再ピックができない。選択は慎重に行おう。
「半月位冷凍庫で立ちっぱなしだったけど、気味悪いから放置しといた。」と、いきなり言い放たれるのが本作品のオープニングである。そんな状況から始まるが、やることは目の前に存在するキャラクターたちとカードバトルを重ねていくことである。勝ち進めていけば街の謎を解き進めていくと共に通貨やカードが手に入る。
また、前作ではフィールドマップで様々な場所をクリックして通貨を拾うことができたが、本作品では通貨以外も拾えるようになった。
また、このシナリオモードはオンライン対戦とも連動しており、スタンダードルールのカードデッキの作成にはシナリオで手に入れたカードやスリーブ、プレイマットはこのモードでしか手に入らない。そのため、前作以上に内容がグレードアップしたシナリオを楽しみながらもカード集めに精を出せるようになっており退屈しない。
前作と同じくゲームは非常に練られており、非常に面白いのだがオンライン対戦をプレイするユーザーは少ない。発売前にはクローズドベータやアルファテストも行われており(筆者は運よくどちらも参加している)、バランスも都度のアップデートで更新され続けている。そのようなこともあり、もっとプレイ人数が増えてほしいとの思いもあり、紹介記事を書いている。オンライン対戦は是非とも盛り上がってほしいところだ。また、前作より評価の高い音楽も健在で、宇宙を思わせるアンビエントな世界観で終始統一されている。
フレンドを誘ってもいいし、私に挑戦状を送り付けてくるのも良いだろう。腕に自身のある方は是非とも広大なネットの海でカードバトルを繰り広げてほしい。