みなさん、こたつやストーブでぬくぬくしてますか? 暖かい部屋にいても寒い雪山を訪れられるのはゲームの利点! 過去に弊誌で扱った極寒サバイバル『The Long Dark』、雪山人狼退治ストラテジー『Sang-Froid: Tales of Werewolves』などはまさにこの季節にピッタリのタイトルでしょう。けれどもこれらはちょっと難しめ。そこで今回は「もっとサクッと始められそうなタイトルを」と考え、ウィンタースポーツを題材にした『STEEP』と『SNOW』を比較しながら紹介していきたいと思います。
※掲載されているスクリーンショットがどちらのタイトルのものなのか区別するため、右下にタイトル名を記載しています。
両作は、広大な雪山でスキーやスノーボードに挑戦するゲームです。滑って、跳んで(あるいは飛んで)トリックを決め、思う存分ウィンタースポーツを満喫できます。ひたすら滑り続けてまだ見ぬ景色を探し求めるのだってOK。2作ともマルチプレイに対応しているので、フレンドを誘ってプレイすれば楽しさも倍増です。
当然ながら違いもあります。
まずは販売形態です。買い切りの『STEEP』に対して、『SNOW』は基本プレイ無料でいますぐにでも始められます。『STEEP』は大手Ubisoftのタイトルということもあってグラフィックやモーションの質が高く、コンテンツの量もたくさんあります。ただし、効果音に関しては風の音がリアルな『SNOW』に分がある印象です。
『SNOW』のコンテンツ量に不安を覚える方もいるかもしれませんが、その心配はいりません。無料でプレイできる山 ”Sialia” は「基本プレイ無料でしょ」と侮れない広さを持っていて、ジャンプ台やハーフパイプの設置されたパークもいくつか存在します。追加マップやファッションアイテムを買うこともできるので(ゲームプレイで得られるゲーム内通貨でも購入可能)、満足度はそれなりに高いと言えるでしょう。
それではそれぞれの収録スポーツを比較してみましょう。
『STEEP』:スキー、スノーボード、ウィングスーツ、パラグライダー(DLCによる拡張予定あり)
『SNOW』:スキー、スノーボード、スノーモービル(スノーモービルは購入の必要あり)
空に目を向けた『STEEP』は、スピーディーなウィングスーツに、ゆったりしたパラグライダーと緩急のあるラインアップ。ウィングスーツは、「ムササビスーツ」とも呼ばれる特殊なスーツを着込んで高所から飛び降り、切り立った崖や狭い岩穴を抜けるような滑空を行うスポーツです。スキーやスノーボードよりもスリリングな感覚を与えてくれるのが魅力です。
『SNOW』ではスノーモービルに乗れます。スキーやスノーボードをはるかにしのぐ機動力で、探索はお手の物。機体ごと空中で回転したり、ライダーが機体上でアクションを行うトリックも標準装備です。スポーツとは言いがたいですが、ドローンを飛ばして空からの眺めを味わうことだってできちゃいます。
続いてプレイ感の差について。
『SNOW』はとにかくカジュアルです。転倒判定は緩く、大ジャンプしても足から着地すればだいたいOK。木や岩などに当たらない限りは、たくさん滑ってジャンプやトリックをバシバシ決めていけます。転倒しても巻き戻し機能がある(ソロプレイ時のみ)のでストレスなくプレイできます。
転倒しやすく巻き戻しのない『STEEP』は、ミスったらコースの最初からやり直すのが基本です。一方で緻密に構築されたコースを攻略する楽しみ、テクニック上達の実感は『STEEP』のほうがはるかに上でしょう。タイムやスコアによってファッションアイテムがもらえることもあるので、チャレンジを楽しむスポーツとしての側面が強調されています。また、パーティー(最大4人)を組んだ状態でコースをクリアするとスコアがメンバーに通知され、プレイヤーの闘争本能を刺激するのも優れたシステムと言えるでしょう。
『SNOW』は同じサーバに12人まで参加できます。ほかのプレイヤーのいる位置にファストトラベルできるので、気になるロケーションがあれば一瞬で合流、すぐさま一緒に滑り始められます。『STEEP』がスポーツなら、『SNOW』はトラベルといった方向性ですね。
また、2作品とも一人称視点でのプレイに対応しています。『STEEP』は3D酔いに相当強い人でないと厳しく、『SNOW』も多少マシという程度なので人を選びますが、風を切って滑る臨場感は格別なので3D酔い耐性に自信のある人はぜひトライしてみてください。
2つの「オープンワールド型ウィンタースポーツゲーム」の違いを見てきましたが、いかがだったでしょうか。ざっくり言えば
といった違いがあります。ぜひこれらのゲームでウィンタースポーツを楽しんでみてください。