『State of Decay: Year One Survival Edition』この世の終わりの後夜祭

ゲームタイトルState of Decay: Year One Survival Edition
    開発元Undead Labs
パブリッシャーMicrosoft Studios
     定価:2,980円

筆者:SHINJI-coo-K (池田伸次)
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※最初に※
この作品には有志による日本語化modが存在している。よってスクリーンショットはそれを使用したものである点に留意頂きたい。

・State of Decay を語るにあたり
まずはあなたに問いたいことがある。ゾンビの頭をハネ飛ばしたり、カチ割ったり、ヘッドショットをするのはお好きだろうか?
これを読んで本作を「ゾンビやっつけるだけのゲームかよ」と思う方もいらっしゃるだろうがとんでもない、この作品は様々な要素を持った、全くの傑作である。あるときはゾンビスラッシュゲーム、またあるときはストラテジー、またあるときは RPG などなどだ。
さてさて、私は既に執筆時点で興奮が抑えきれないが、出来る限りクールかつ情熱は小さじ一杯といった体裁で書いていくので、最後まで読んでくれるあなたに本作の魅力が伝われば幸いだ。

State of Decay: Year One Survival Edition
左メインシナリオ・中央サンドボックス的モード・右追加シナリオ

・State of Decay のゲームスタイル
本作は TPS でありリソースマネジメントゲームでありタワーディフェンスでもある、ハイブリッドな作品となっている。タワーディフェンスとは自分の領地に侵入してくる敵を撃退し、領地を守るといったようなスタイルのゲームの事だ。RTS(リアルタイムストラテジー)で広く採用されている。

State of Decay: Year One Survival Edition
次から次へとよお!!

・本作が用いたタワーディフェンスの要素
人間達が寄り添う拠点は死守しなければならない。だがゾンビは押し寄せてくる。プレイヤーはどうするか? 勿論撃退するのである。
この撃退に関してだが、本作はサブクエストを搭載しており、自分の本拠地の近隣から救難信号が送られてくる事があったりする。押し寄せてくるゾンビによって命の危険に晒されている近隣住民を、タワーディフェンスの形式によって守らなければならない。第一波、第二波と押し寄せてくるいわゆる“ウェーブ”を数回乗り切ることによって、彼らを助けることが出来る。(無論、助けないという自由もある)

State of Decay: Year One Survival Edition

また、こうやって近隣住民との親密度を上げることによって、近隣住民が自分の本拠地で共に暮らしたいと言ってくるようになる。そうやって盤石の拠点を築くのだ。

State of Decay: Year One Survival Edition
プレイヤーの拠点へ無事にエスコートが済み新しい仲間が加わった
State of Decay: Year One Survival Edition
本拠地は幾つか用意されており、場所によっては作れる施設に限りがある

・盤石の拠点を築くために
本拠地では拠点の改造の要素があり、また、物資の要素もある。この要素がまさしくリソースマネジメントを要求されるもので、常にプレイヤーは拠点に備蓄された物資に気を配らなければならない。つまり、「救急品が足りず怪我人を治せない、だから近隣で救急品の物資を取ってこなければならない」だとか、「食料が足りないから拠点の士気が下がる」だとか様々な事を要求される。これを面倒だと思う人も居るかもしれないが、常にゲームを動かす動機付けになっているのでプレイが停滞することがない。
拠点の改造では、食料庫を作り備蓄される食料の上限を上げたり、診療所を作って病人、怪我人を回復させたりすることができる。特に診療所は重要で、これがないと病気や怪我が治らず、死んでしまうキャラクターも出てくる始末だ。

State of Decay: Year One Survival Edition
早く漁ろうとすると騒音が起こりゾンビの襲撃が起こるバランス感覚の妙

・State of Decay を奥深くしている更なる要素
最初にリソースマネジメントとタワーディフェンスのハイブリッド作品といったが、実はこの作品は更に奥深く、ハックアンドスラッシュ的な“強いアイテムを探し運で獲得していく”という要素も持っている。例えば町中で物資を得る際何が出てくるのかはランダムで、たまたま強烈な武器を得たときはまさしくハックアンドスラッシュのそれだ。

State of Decay: Year One Survival Edition
多彩なアイテム群。持ち出しには特定の行動で溜まる“影響力”を消費する

更にキャラクターにはスキルが存在し、長く走れるようになったり、ゾンビを足払いで転倒させたり、銃使用時に時間の流れを遅くさせるスローモーションが使えるようになったり様々なものが用意されている。

State of Decay: Year One Survival Edition
スキルは基づく行動によって成長していく。また、キャラクターには特別な才能を持つ者も…

数段落前で軽く触れたがサブクエストは豊富で(内容は少し薄いが)一つのことを終えようとしている最中にも本拠地などから無線が入り「どこそこで誰かがなんらかの信号を送ってきている」などと、やるべきことが追加されていくのだ。この、常に時間に追われている感覚、時間というリソースを管理する要素、これを嫌う向きもあるかもしれないが、少なくとも退屈とは無縁でいられるので私はとても好ましく思った。

State of Decay: Year One Survival Edition
画像はコラージュ

サブクエストには例えば、近隣住民の拠点に大量のゾンビが向かってきているので助けて欲しいという救難信号が入ったりだとか、単独行動を取った仲間が物資を持って帰るのを手伝ったりなどなど様々なものがある。また一風変わったものでは、メランコリックになった仲間と腹を割って話をしてその状態から脱させるものがあるのだが、この腹の割り方というのが「ちょっとゾンビ数匹狩りながら喋ろうぜ!」ってなもんで実にユニークだ。

State of Decay: Year One Survival Edition
日誌の日付をご覧頂きたい。現実世界の時刻と同期しているのだ

先ほど書いた時間というリソースの管理とは、ゲーム内に留まらない。今作をユニークにしている最大の要素、それは、ゲームを起動していない間にもゲーム内では時間が(疑似的に)流れているということなのである。例えばプレイを終えて次にプレイするまでに二日空けたとすると、ゲーム内では二日分の食料などの物資が消費されていたりするのだ。また、その間に重病者は死んでしまうかもしれない。このスリリングさが堪らないが、かといって連日プレイする事が叶わなくても拠点に居る他の生存者が物資を集めたりするので、プレイ続行不可能になるような事態は起こらない。

State of Decay: Year One Survival Edition

・死という終わりと引き継がれるゲームプレイ
この作品は死の取り扱いが非常にシビアだ。本作ではプレイヤーがあっけなく死ぬ。その上グロテスクに引き裂かれ死ぬ。もちろん生き返ることはない。
ではどうやってプレイを継続するのかというと、別のプレイアブルキャラクターに切り替わりプレイを続けるのである。
キャラクターチェンジの要素はプレイアブルキャラクターが死んでいなくとも切り替えることが出来るため、疲労が溜まったり病気になったキャラクターを健康なキャラクターと交代させて、キャラクターを休ませて快復したところで再度交代していくプレイになる。

State of Decay: Year One Survival Edition

そして最も肝心な TPS アクションゲームとしての爽快感はとても良く出来ている。サイレンサーがなければ銃声によってゾンビを引きつけてしまうので近接攻撃が基本になるが、それでもなお銃器で連続してヘッドショットを決めたときの快感は半端ではない。もちろん近接攻撃もめちゃくちゃ気持ちいい。ぶん殴っている感覚や切り裂いている感覚がとても心地よく表現されている。スタミナの概念があるため連続して近接攻撃を行っているとすぐにスタミナが無くなり死へ一直線なバランスも緊張感を煽り高揚するし、それを切り抜けられた時の安堵感はジェットコースターが終点に着いた時のようだ。

State of Decay: Year One Survival Edition

本作はスロースターターな印象を受ける人が居るだろう。何を隠そう私もそうだった。それもそのはず、奥行きの深いゲームであるが故に面白さに到達するまでに時間が掛かったのだ。
だがしかし、一度面白さに触れてからは連日やり続け、総プレイ時間は30時間にも上ってしまった。本作は次から次へとタスクが追加されるのでついやめ時を見失い、一つ一つのクエストも短く中毒性が高い。

最後に、ストアページでのユーザーレビューが賛否両論状態なのは元々販売していたエディションと内容が変わっていないからという理由なので安心して購入して欲しい。


さあ、もう難しい話は抜きにして、この世の終わりの後夜祭を楽しもうぜ!

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