管理職の酸い甘い!『XCOM: Enemy Unknown』

ゲームタイトルXCOM: Enemy Unknown
    開発元Firaxis Games
パブリッシャー2K Games
     定価:2,980円

今回、ご紹介するのは2K Gamesの名作『XCOM: Enemy Unknown』だ。本作品は1992年に発売された『X-COM: UFO Defense』のリメイクになる。DOSのゲームとして当時大ヒットし、一応日本でもコンシューマー版のみではあるが日本語版も存在している。続編『XCOM2』が2月5日にリリースを控えている今だからこそ、前作をプレイしてみるのも良いだろう。

XCOM: Enemy Unknown
XCOM: Enemy Unknown
懐かしのメインメニュー

本作の基本的な世界設定は非常にシンプルだ。侵略にやってきた宇宙人を追い返すため、世界中で秘密部隊「XCOM」を運用し、殲滅、破壊、逆襲する流れとなる(DOS版のOPだとXCOM陣がカッコ良いんだまたこれが)。

「君が本日より司令官だ。人類の為尽力して欲しい。」

力強い冒頭から始まるが、実際のゲームは戦場でXCOMを運用しつつも、基地の運営、武器の開発まで行うやっかいな任務。毎回、戦闘で獲得できるリソースと基地の運営コストに頭を悩ましつつプレイする姿は「司令官っていうより管理職じゃねーか!!」と思えてくる。そう、本作はターンベース形式のタクティカルシムであると同様に、リソースマネジメントの要素をあわせ持つのだ。順に仕事内容を説明しよう。

基地運営という名のリソースマネジメント

XCOM: Enemy Unknown
XCOM: Enemy Unknown

まずは部隊管理だ。新兵を雇い入れたり、ベテラン兵士を職種に付けることが可能だ。職種にはそれぞれ得意分野があり、活かすことで戦闘方法が大きく変わることになる。しかし、このゲームの人材はとてもとても貴重なリソースだ。というのも「死」が訪れればその人材は二度と運用する事はできない。さらに負傷すれば戦線から一時離脱もある。その反面、熾烈を極める戦闘を毎回行う事になるため常に運用には気をつける必要がある。

XCOM: Enemy Unknown

場面は変わって基地管理画面だ。君は司令官として適切な建設と運用を図らねばならない。建設にも時間がかかるし、お金も電力も必要だ。マネジメント能力が問われる事となる。というのも、このゲームにおいて一番頭を悩まし続ける事になるのがこのコスト管理なのである。お金は降って湧いてくるわけではない。かといってエイリアンが持ってくるのかと言うと…実際、持ってくるのだがそれは置いておこう。

XCOM: Enemy Unknown
ここで君の実質の上司をここで紹介しよう!Mr.X氏だ。

XCOMを構成する評議員の一人と言う事以外は一切素性は闇に包まれている。XCOMの影の支配者の一人ともいえるだろう。ときたま彼から特別なミッションが依頼される。

XCOM: Enemy Unknown
XCOM: Enemy Unknown

そうXCOMとは世界共同出資の秘密部隊なのだ。そのため、各国の機嫌も伺わなければ月末に予算を満足に与えてくれない。国家の様子は常に気を止める必要がある。国家治安が崩壊に陥った場合はXCOMから離脱されてしまうからだ(言うまでもなく予算は減る)。そんなこんなでエイリアンを相手にシノギを削る事になるが、こんな事態であっても国際国家はご覧の通り自己都合を優先させる。

そこで役に立つのがブラックマーケットである。

XCOM: Enemy Unknown

エイリアン撃退時に得られる戦利品を売り飛ばす事で予算を裏から獲得ができるのだ。さらにエイリアンから得た「戦利品」を研究する事で次の段階に進めるのだ。

XCOM: Enemy Unknown
XCOM: Enemy Unknown

ラボの二人はXCOMにおける最重要人物と言っても過言ではない。女史のチームはエイリアンの「体」からテクノロジーを解析し、教授のチームからはそのテクノロジーから得た兵器などを開発できるのだ。

以上のとおり、本作には「世界共同出資の秘密部隊」というなかなかビミョーな立場をたくみにリソースマネジメントゲームに落とし込んでいる。現実ならば実に辛い立場。だがそれがゲームになれば非常にやりがいのあるミッションとなる。

洗練されたターンベースコンバット

さてここからメインの戦闘について話そう。君は司令官として兵士たちに戦闘の命令も下す必要がある。設定する難易度の差はエイリアンの体力、敵の命中率の補正等に影響する。初めてシミュレーションをプレイする方は素直にイージーを選ぶべき。ゲームに自信がある方でも最初はノーマルから始めることをお勧めしたい。というのもXCOMはシミュレーションゲームの中でも屈指の死亡率を誇るゲ-ムであり、前半だろうが終盤だろうが人がゴミのように死んでいくのだ。

XCOM: Enemy Unknown
(死んだ兵士は全て記録に残される...偶には弔いと共に思い出そう)

その理由は火力の差にある。終盤であっても相手エイリアンを一撃で葬り去ることは難しい。そのため、いかに包囲して倒すかが重要なのだ。相手の攻撃を受けた場合、相当アーマーを固めていない限り、重症に陥る。そう、常にこのバランスが崩れないのが本作の面白いところだ。

XCOM: Enemy Unknown

そのため遮蔽物で防御を固めながら、攻めることが非常に重要であり、無防備に前に出るとそれだけで死のリスクが付きまとう。戦闘は常に壁などに身を隠し、戦略的に戦わなければならない。他方、カウンタースキルを除けば自ターンでは一方的に攻撃可能。ただし相手も同じ戦略を取ってくるため、ときにはカバーごと吹き飛ばせる爆発物も使用可能だ。ただ爆発物は「戦利品」も吹っ飛ばしてしまうため悩ましい所でもある。

XCOMプロジェクトへようこそ

シンプルでありながらも適度なジレンマをもたらす戦闘。ターンベースシミュレーションとしてはかなり単純ながらも、基地運営におけるリソースマネジメントとのバランスが巧みに設計されている。そして、2つの拮抗する要素に板挟みになりながらもそれを克服するという「管理職的快感」に満ちている。

以上、『XCOM: Enemy Unknown』は現代的なターンベースシミュレーションとしてはもはや古典と言ってよい傑作だ。ボリュームがあるDLCも用意されており、大型拡張である『Enemy WithIn』も素晴らしい内容(初プレイの人にはお勧めしない)。さらに2月には新作『XCOM2』が控えている。「XCOM」の世界がどういった形で進化するのか、それを見極めるためにまず本作を遊んで見るのもいいだろう。

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