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いつかあの場所で ムラサキ

ゲームタイトルムラサキ
    開発元カタテマ
パブリッシャーAGM PLAYISM
     定価:480円
    OST:750円

シューティングゲーム(STG)と言われるジャンルがある。
日本ではコアでありながらもファンが多く、PROスチーマーの関係者の中にもマニアと呼ばれる人間が複数人存在しており、私ごときでは話にならない。
下火と言われているジャンルではあるものの、個々のファンの熱さ(むしろ暑苦しいともいえる)や、バラエティに富んだ数多くのタイトルを見ても、その盛り上がりが伺えるだろう。

○○シューティング(256発の壁・白黒・エスパー・魚介類etc...*1)と称されるゲームは方々に存在しており、我らが『Degica』からも数多くパブリッシングされている。「Crimzon Clover」に始まり、「Eschatos」、「虫姫さま」、「ダライアスバースト」に「怒首領蜂大復活」等々、STGプレイヤーには垂涎のタイトル群である。


さて、「グラディウス3」で何時もキューブに潰される私が今回紹介するのが「ムラサキ」である。

ムラサキ

本作品は元々フリーで公開されていたソフトの、Steam移植版。(今でも公開されているので無料でプレイする事も可能。)
フリー版との大きな違いは「Steam実績」「英語字幕」「トレーディングカード」「クラウドセーブ」だけだ。
STGはそこまで得意でもなければ造形も深いわけではない私が、何故本作を紹介するに至ったか。このレビューを通してその要素が伝わってくれれば幸いである。

ゲーム性とリンクしたやりこみがいのあるコレクション要素

ムラサキでは簡単なチュートリアルを除いて、ゲーム本編中にほとんど説明的要素が出てこない。
解説やストーリーは条件を満たすことでオープンしていく「コレクション」に集約されており、達成条件を頼りにひたすら頭と指を捻るのが本作のウリの一つである。

そのような仕様のおかげで、ゲーム中は弾幕とキューブを撃ち抜くことに専念出来るようになっており、和をモチーフとした深い世界観を擁しながらもプレイフィールが阻害されることはない。

ムラサキ
ムラサキ

選べる自機(キャラクター)は二人のみ、性能も性別も正反対で両極端である。
ハイスコアを狙っていく際には沙月の方が圧倒的に優位であるが、海浬であっても腕が良ければ近いスコアは出せるだろう。
ゲームシステムについては、シューティングゲームと言う観点で見れば自弾を一発しか打つことが出来ない上、自機のアップグレードという概念が存在しない。
そして最初のステージの開幕から、カ-テンのごとく弾幕の厚い壁がそびえ立つ。
それだけ聞けば「どうやって乗り切るのか?」という疑問が生まれるのも無理はない。

爽快感と稼ぎの素晴らしき融合

そう、ムラサキでは画面上に点在するそれぞれの色のキューブを自弾で弾く事により、連鎖爆撃を行うことができるのだ。
この爆発が画面上の敵弾と敵を一掃し、スコアアイテムへと変化する。
「ある程度弾幕を張らせて連鎖で一掃する」というマゾヒズムにも近い戦法は、乗り超えた先の爆発によって大いなる爽快感をプレイヤーへともたらしてくれるのである。
また敵の弾幕パターンとキューブの出現ポイントはほぼ固定化されており、ランダムで発生するパターンはほとんど無いといっていい。

さて、ここまで独特なシステムを見ると「あれだけ序盤に言っておきながら、それは本当にシューティングゲームなのか?」と思う人もいるかもしれない。
だが待ってほしい。私が何時、本作を「STG=シューティングゲーム」だと言っただろうか。

S-シンプルで
T-楽しい爆発パズル物理アクション
G-ゲーム

・・・それが本作である。

弾幕演出に彩られた珠玉の世界観

ムラサキ
1面最初のボスである夏乃、マイペースな発言が目立つが・・・

それぞれの弾幕は、各ステージの設定やボスに基づいた様相を呈している。
ペルシャ絨毯のように美麗な模様を描いて襲いかかって来る弾幕は、効果的に配置された音楽、SEと相まってプレイヤーの印象に強く残るだろう。

ムラサキ
水音に合わせてしぶきの様に広がる弾幕が襲い掛かる。

特にムラサキはこのBGMなくして成立しない。

本作はその音楽をモチーフとした世界観をベースとしており、最後の最後までプレイヤーとゲームを繋ぎ合わせる。
全ステージ、全キャラクターに的確にフィットしたBGMは、「最高」というレビュワーにあるまじき一言でしか表現できない。
本作のサウンドトラックは、DL販売が開始されるまでプレミア価格で取引されていた、と言えばその素晴らしさも改めて伝わるであろう。

それでも忘れない、シューティングゲームとしての一部分

「シンプルで楽しい爆発パズル物理アクションゲーム」と銘打ってはいるが、本来のシューティングゲームとしての部分も伺う事が出来る。一撃死と言う概念が強いSTGは上級者向けのゲームが多くなってきており敬遠しがちなジャンルでもある。だが、本作を「パズル」とも称するように、熟練のプレイヤーでなくとも楽しめる工夫と興味を惹きつける演出は見事だ。

ムラサキ
本作品の要とも言えるコレクション。解放につれて、獲得するスコアも腕前も気付けば上達していく。

弾幕を避け、連射こそ無いものの画面を一掃する爽快感、そしてその世界を彩る素晴らしいBGMは、演出との融合による魅力もさることながら、そこにゲーム性と世界観も両立されているのは賞賛に値する。そこには正に教科書とも言うべき、STG本来の姿が見えることだろう。

心のフレームレート」を落とさずとも、本作は高いPCスペックを必要としない。
プレイが終わった後、あなたの心には涼しい風が吹いているだろう。

ムラサキ
サウンドトラックは本当にお勧めなので開発(購入)する事を強く推しておく。
仕様上、作中では最後まで聞けない曲もフルで聞くことが可能だ。

*1

256発の壁
「ゼビウス」(バンダイナムコ)
道中に出てくるバキュラと呼ばれる敵が語源 「256撃てば壊せる」というデマはインターネットが無い時代にも関わらず全国に広まった。「シューティング技能検定」では正にそのネタを元にしたステージが存在する。

白黒
斑鳩」(トレジャー)
「嗚呼、斑鳩が行く・・・・・・」と言う開幕の一説が非常に有名。ゲームセンターそのものが斜陽になりつつある中で生まれた縦方向STGの名作。自機の色を切り替えることで稼ぎとステージギミックを見事に融合させた作品。

エスパー
「エスプレイド(ESP.RA.DE.)」(ケイブ)
人型自機、表立ったストーリー表現をSTGの中でも早くからメジャーに引き上げたアーケード作品。ボス戦の弾幕のランダムパターンの緊張感、稼ぎにおける戦略性も備えた名作。本作品の系譜は「ぐわんげ」や「エスプガルーダ」、そして「デススマイルズ」に受け継がれていく。

魚介類
「ダライアス」(タイトー)
三画面鏡面筐体、ルート選択による膨大な攻略ルート。画面をぶち抜くほど巨大なステージ構成にボス。家庭用ゲーム機では絶対に味わえないそのインパクトは当時ゲームセンターと言うロケーションでのみ体験出来た最高のコンテンツであった。新作である「ダライアスバースト」はその当時の感覚を呼び起こす作品でもある。この記事を執筆している2016年現在でも筐体が設置されている店舗は多数残っているので、是非最高の体験を今からでも味わってほしい。

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