油断すれば”餌”になる世界『Rain World』

ゲームタイトル:
開発元:
パブリッシャー:
定価:
1,980円
Nalu 筆者:Nalu Steam プロフィール
Rain World

”死にゲー”という表現がある。『作中で死を繰り返すことにより、操作や要素を覚えていくゲーム』という意味なのだが、今回紹介するゲームも非常に多くの死が登場するため、一部の層にはそのように評される作品である。

『Rain World』は、横スクロール型のアクションアドベンチャーゲーム。巨大な廃墟のような世界で、雨によって仲間と逸れた”Slugcat(通称:ナメクジ猫)”が、サバイバルをしながら仲間を探し生き抜くといったストーリーとなっている。
今作は、可愛らしい見た目の主人公とは裏腹に、食物連鎖が一つの鍵となる。このRain Worldという世界で、Slugcatは小さな虫や小動物、木の実などを餌とする捕食者でありながら、自身が”餌”であることも認識せねばならない。肉食動物に命を狙われながら、誰が敵で誰が味方なのかを判断しなければならず、さらに敵を狙う敵も存在する。弱肉強食を見事に体現した世界のなかで、自身の立ち位置を正確に認識するところからゲームがスタートする。

Rain World Slugcatの餌となる青い実。黄色いガイドキャラがゲーム序盤、基本的なことを教えてくれる。
Rain World 多くの外敵に命を狙われるSlugcat。倒すことは考えず、上手く逃げ切るスキルが必要。

微妙な判定で即座に命を落とすなど、理不尽のはびこる世界。

操作については、上下左右への移動にジャンプ、掴む、投げるといったアクションゲームらしい基本的な動作のみ。特殊なアクションを身に付けて主人公が強くなっていくといった要素は一切存在せず、始まりから終わりまで同じステータスで進行される。
また、ゲームがスタートした直後と、ポーズ画面におけるキー説明以外、殆んどアクションに関して触れられることがないのも特徴的。プレイヤー自身が手探りで見つけ覚えていくしか方法はなく、それは餌や敵の情報にも同じことがいえる。孤独な世界を生き抜く術を実際に体感し、身につけていくことが求められるゲームである。

Rain World 操作方法は主にキー説明のみ。
掴むボタンを2回連打することで、『左右の持ち物を入れ替える』といった表記されないアクションも存在する。

タイトルにもあるとおり、Rain Worldでは雨が非常に重要な要素となっている。Slugcatが1度に移動できる時間は決められており、一定時間が経過すると、地響きと共に雨が降り始める。仲間とはぐれる切欠にもなった雨は次第に強さを増し、フィールド内にいると最終的には溺死してGAME OVERとなるので注意が必要。

Rain World 全てを無に帰す雨。どの生物もこの雨の前では生きられない。

それを回避するには、セーブポイントとなるシェルターを見つけておく必要がある。マップの至るところに点在するシェルターは、その日を終えることで雨までの時間をリセットするだけでなく、Slugcatが死んだときには、最後に休んだシェルターから再開されるといったセーブポイントとしての役割も兼ねている。休憩には空腹度が4つ消費されるため、それ以下でシェルターへ入ると餓死という結末が待っている。つねに満腹にしておく必要は無いが、シェルター探しの傍ら、最低限眠れるだけの腹持ちは確保しておきたい。

Rain World シェルターを利用するとき、一定の条件を満たすことで、イベントシーンが流れたりもする。

今作には、説明のない謎が幾つか存在する。その一例として挙げられるのが、”カルマレベル”という要素。これはマップ画面を表示した際、空腹度の横に表記される謎のマークのことを指すのだが、シェルターを利用するごとに1段階上昇し、死ぬと1段階下がる。カルマレベルはステージ間を区切る関門を通るときに必要な証となり、門ごとに要求されるレベルへ達していないと、当然その門は開かれない。これは非常に重要な要素なのだが、作中では一切説明がない。死にゲーとはいえ、死に過ぎると次の攻略に難が出てくるという、凶悪な悪循環も存在するため、説明の少なさが作品の世界観にまとまりを持たせている一方、プレイするうえでは不親切と呼べるかもしれない。

Rain World 初期に高位のレベルにしておくことで行動範囲が広がるが、慣れる前に難しいステージへも行けてしまうので注意。

死にゲーには死にゲーの楽しさがある。

Rain Worldは、操作感や説明の少なさ、キャラクターのパワーバランスなどが厳しく、ゲームとしての難易度も高め。雰囲気だけで判断し購入すると、痛い目を見るかもしれない。逃げ惑い、追い詰められ、気持ちが折れるプレイヤーもいるだろう。しかし、やり込むほどに慣れが生まれ、楽しむ余裕も出てくるので、そこまでこの作品を遊べるかどうかが評価の分かれ目になるだろう。
また、気持ち悪さの中にも可愛らしさが混在する画風やキャラクターデザインも特徴的。トカゲのようなモンスター1種を挙げても、体の色が違うだけで、舌が伸びたり背景に擬態したりと行動や能力が全く異なる変化があり、味方なのか、はたまた敵なのか、その時々で変化する状況を即座に見極める力が試される。
観察力と状況判断、そして何より諦めない根気が求められるRain World。果たしてあなたは無事、仲間の下へSlugcatを導けるだろうか?

記事一覧に戻る

今すぐウォレットチャージでこのゲームをゲット!

PROスチーマーのSteamグループが出来ました!よろしければ参加をお願いします!