狂った歯車を正す冒険『Hob』

ゲームタイトル:
開発元:
パブリッシャー:
定価:
1,980円
DLC:
1,010円(OST
Nalu 筆者:Nalu Steam プロフィール
Hob

『Hob』は、Runic Gamesが開発及びパブリッシングを手掛ける、TPS視点のパズルアクションアドベンチャーゲーム。広大な惑星に蔓延る謎の生命体から、遺跡などの攻略を経て謎を解き明かし、元の正常な状態を取り戻す、そんなストーリー展開となっている。
不慮の事故で片腕を失った主人公が、その星に住む1体のロボットから、左腕を貰い受けるところから本編がスタートする。その腕は壁を壊し、重いブロックを運び、ときには身を守る盾にもなる。片腕と引き替えに得たロボットの腕が、惑星を救う鍵となるのだ。

Hob 一部のブロックは、台として使うだけでなく、くぼみに嵌めると動作するというものもある。
このように、単純な仕掛けから難解な仕掛けまで、様々なギミックが存在する。

頭よりも体を使うアクション要素の強い作品。

本作のメインとなるパズルアクションは、頭を使い謎を紐解いていくというよりも、「アスレチックを攻略する」という表現の方が近い。ジャンプで越えられない壁はブロックを使って登ったり、目の前にある障害物を移動させるため、別の場所に設置されたスイッチを探すなど、仕掛けは様々。足を踏み外せば死がおとずれる高所の移動などは、慎重な操作が求められる。仕掛けを解くために頭を使うこともあるが、基本はアクションメインの作品といえる。

Hob 回転台に飛び移る動作にも、TPS視点ならではの難しさが存在。
視点変更ができないため、空間把握に慣れるまでは、必要以上に難しく感じるかもしれない。

武器を片手に戦うバトルシーンもある。主人公は剣を使用する近接戦闘のみのスタイルで、他の武器は一切使用しない。しかし敵として出現するキャラクターの中には、液を飛ばしたり、投げ物を使って攻撃したりする者もいるので、盾の使用や、攻撃をかわす動作が重要となってくる。また主人公同様、近接攻撃の敵キャラクターも存在し、こちらは一発の攻撃が致命傷になるほどのダメージを与える敵も存在する。ゴリ押しでは確実に不利なゲーム設定となっているため、攻撃後は速やかにその場を離れるといった動作、つまりヒット&アウェイが重要な戦術になる。

Hob 確実に1体ずつ倒すのがセオリー。地形を利用し、つねに戦いやすく位置取ることが大事。

落下死やHPが0になるという”死”の定義が存在しながら、俗にいうゲームオーバーというものはない。何度死んでも、直前のセーブポイントから復活でき、ペナルティも皆無。易しいといえば耳障りはよいが、緊張感に欠けるため、一部のユーザーからは「雰囲気ゲー」と揶揄されている。

アクション要素がメインとなる本作だが、美しいグラフィックや世界観も大きな魅力。TPS視点ならではの固定カメラにより、全体を通して上から眺めるカットが多いが、大地が浮かび上がるムービーシーンなどでは、キャラクター目線同様見上げる視点に変わり、ダイナミックさをより顕著に感じられるようになっている。また、主人公が物思いにふけるシーンが存在するなど、アクションだけでなく、Hobの世界をより深く楽しめる表現が多いのも特徴的。美麗というより、豊かな自然が楽しめる、統一感のあるデザインである。

Hob 特定のポイントでは、主人公が物思いにふけるよう設定されている。
一切主人公のバックボーンが語られない中、彼は何を思うのだろう。

また、ストーリーの中で、会話やテキストによる説明が一切無いのも面白いところである。自分以外にもキャラクターは存在し、意思の疎通を思わせるシーンはあるものの、どのようなやりとりがされているかは具体的に表示されない。日本語にも対応しているが、言語選択における変化といえば、初期画面やロード画面における基礎的な説明文のみ。ゲームを進めるうえで説明が必要になることは無いため、とくに不親切だとは思わないが、ストーリーを完璧に理解するのは少々難しいかもしれない。

Hob ロード画面や設定などの説明は、言語選択により変化。基礎的な情報が表記されるため、最初は目を通すことを勧めたい。
Hob イベントシーンもテキストでの説明や会話がないため、詳しいストーリーが少し解り辛い。
しかし、その分会話を想像する余地があり、自身で流れを紐解いていく楽しさがある。

探検するだけで楽しいオープンワールドな世界。

Hob

アクションの難易度や、パズルの難解さなどを鑑みるに、ゲームがあまり上手くない方から慣れた方まで、幅広く楽しめる作品となっている。世界観や演出も良く、退屈になりがちなレベル上げもないことから、クリアまでそう時間は掛からないはず。スキルの習得といったアクションゲームならではの要素も存在し、パズルアクションだけでなくバトルの部分も存分に楽しめる。
ただ、誰にでも遊び易く設計されている反面、やりこみ要素に欠けるのは否めず、何度も遊べるような作品ではないかもしれない。強化された主人公にとっては、代わり映えしないストーリー後半の戦闘が退屈に感じるだろう。それでも、心躍る作品なのは間違いなく、初めて遊んだときの感動は、今も印象強く残っている。

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