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裏の裏の、裏を読め!心理戦の殴り合い、格闘カードゲーム『Yomi』

ゲームタイトルYomi
    開発元Sirlin Games
パブリッシャーSirlin Games
     定価:1,500円

筆者:Litchi
Steam プロフィール

果たして『Yomi』は格闘ゲームだと語ってみたところで、ゲーム画面からすんなりと納得する人はいるだろうか。

Yomi

納得できなくても無理はない。あくまで格闘ゲームを題材にしたカードゲームなのだから。
しかし、ひとたびプレイしてみれば、『Yomi』は紛れも無く格闘ゲームだと思えることだろう。

『Yomi』のルールは実に単純明快。一言で言うならば"じゃんけん"だ。
三すくみになっているカードを駆使し、相手のHPを無くせば勝ちなのだから、あまり説明することはなかったりする。

Yomi
詳細な設定も用意されている全20キャラクター。人外や機械などもいて、濃い面々ばかり

デッキメイク要素も無いため、キャラごとに異なるデッキ構成を知らなかったところで問題無いほど。ルールさえわかれば、すぐにでもネット対戦へ行っても大丈夫なシステムだ。
説明が必要な部分でさえ、各キャラクターとそのデッキにある、様々な特殊能力ぐらいだろう。
さすがに詳細な能力の説明は省くが、どれも特徴的で、似ている効果はない。これが、敷居の低さに反し、とても奥の深いシステムにしてくれている。

Yomi
J、Q、K、Aのカードは必殺技として、強さに箔をつけるイラストが描かれているのも魅力のひとつ。

では、本作における”じゃんけん”について詳しく記していこう。
本作はカードゲームなわけだが、デッキとなるのはトランプを模している52枚のカード群。
「攻撃」「投げ」「防御」「回避」の種類がある。
このカードをターンごとに手札から1枚出し合い、せーので公開。
勝敗を判定しダメージ計算含む諸々の処理を行い、これを繰り返す。最終的に相手のHPを無くせば勝利だ。

Yomi
詳しいシステムも丁寧なチュートリアル付きなので安心して始められる。

三すくみの相性は以下のとおり。
「攻撃」は「投げ」に、「投げ」は「防御」と「回避」に、「防御」と「回避」は「攻撃」に勝てるといった具合。

あいこだった場合には各カードに設定されている、「技の速度」が早いほうが勝ちだ。

また、各カードはそれぞれ勝利した際、+αの処理ができる。
「攻撃」と「投げ」は、さらにカードを出し、複数枚での攻撃"コンボ"が可能だ。
「防御」は、出した防御カードを手札に戻せる上、山札から追加で一枚ドローできる。
「回避」は、追加で攻撃を行える。ただし、コンボは出来ない。

Yomi
「投げ」で「防御」に勝てたため、さらに2枚のカードを出しコンボをつないだ図

といったように、どのカードでも勝つ意味があり、チャンスとリスクが常に背中合わせとなっているバランスになっている。

では、このゲームにおける最低限のルールを説明したところで、次のシーンを見て考えを巡らせていただきたい。

Yomi

まず、画面上部にある数字、HPを見てほしい。左側、つまり自分が押されている状況だ。
手札が2枚しかないこともつらいところではあるが…

この状況、あなたならどんな選択をする?

ピンチだからと防御し、ターンを凌ぐ?防御できればカードを1枚引ける。手札の数も考えると、無難な答えだろう。

しかし、そんなことは相手だってわかっている。
劣勢だから防御だ、という考えはあまりにも素直すぎる選択なのだ。
よって相手が防御を危惧するのは当たり前。
こちらの裏をかこうと、防御に勝てる投げを出すだろう。

しかししかし、こちらだってそう思われることは百も承知。投げからのコンボで負けもあるHP、安易な選択は出来ない。
投げには攻撃だ。いやでも、もし攻撃が通っても、たった2枚の手札では劣勢を覆せるほどの火力は出せず、手札を減らしてまで勝つ必要性は低い。
だが、勝負に勝つということは無傷でいられることも意味する。"攻撃は最大の防御"なのだ。

じゃあ、攻撃だ。いやいや、もしかしたら相手もそこまで読んだ上で、回避をしてくるかもしれない。
あるいは相打ち覚悟で攻撃をぶつけてくるかも。速度の速いカードを持っているなら、十分ありうる。
やはり、防御が無難か?逆に攻撃?投げ?いや、まてよ……
……と、思考がループしはじめたところで、今一度聞こう。

この状況、あなたならどんな選択をする?

三すくみの戦いならば、思考停止し選ぼうと、じっくり考え選ぼうと、勝率は33%でしかないはず。
もちろん、一概にそうとは言い切れないほどの判断材料はあるし、結局のところはケースバイケースだ。
そもそも、本作における手の数は単純に”ぐーちょきぱー”だけでないことからも、確率だけで推し量ることはできない。
推測は迷いを生み、手を止める。ひとたび相手を疑い始めると"読み"の底は窺い知れない。
答えはどこにあるのだろう。考えるだけ無駄なのか?

『Yomi』のおもしろさは、まさしくそこにある。

特殊能力の優位性さえもブラフにし逆の逆、さらに逆の読みで勝ったときに湧く優越感は、たまらないものがある。
ありえない択をあえて通し、動揺を誘うことすら戦略に、分の悪い賭けで相手を出し抜いたときの、なんと気持ちのいいことか。
密度の濃い、永遠にも引き伸ばされた一瞬に、駆け引きだけが存在を許される世界。
そこに本作の魅力が詰まっているのだ。

Yomi

カードゲームという体をとった格闘ゲーム『Yomi』。
確率と思考の心理戦、じゃんけんに似たシステムは、相手を出し抜く快感を得るためだけにあるといっていい。

その魅力に覚えと興味があるならば、ぜひ『Yomi』をプレイしてみてはいかがだろうか。

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