危機が予知できたところで、対処できるかは運次第『Slay the Spire』

ゲームタイトル:
開発元:
パブリッシャー:
定価:
1,580円
Litchi 筆者:Litchi Steam プロフィール

『Slay the Spire』は、カードを主体とした、ローグライクゲームです。ボスを目指して敵と戦い続け、その過程でデッキを組んでいくという、デッキ構築型のようなゲーム性を持っています。日本語も搭載しており、ルールもわかりやすい。何度もプレイしたくなる中毒性を持つ作品です。

※ 本作は早期アクセス中のゲームです。本稿にて記した内容は、今後のアップデートにより変更される場合があります。また、製品版になった際には、値段を上げることが明言されています。
公式トレーラー。

本作は、戦闘とイベントのみというシンプルな構成になっています。死んでしまえば冒険は終わり、次回は最初から始まるというローグライクな単純明快さや、マウスの左クリックのみで進められる操作性など、全体的にシンプルでわかりやすいゲームです。
まずは、マップから進行ルートを選ぶところからスタートします。

Slay the Spire マップの構成は、シード値(右上の薄い数字)に従ったものであり、値を指定してやれば全く同じ構成になります。

最下部のマスからスタート地点を選び、そのマスに記された内容を消化した後、地続きになっているマスへと進みます。ただし、後戻りはできないため、イベントマスを回避したり、戦闘から逃走するといった行動はできません。そのため、先々の進行ルート上の敵配置と、所有するカードの内容、HPの具合を考えて選ぶ必要があります。最上部にはボスが待っており、倒すと次のマップへ。こうして3マップ分攻略するとゲームクリアとなります。
本作におけるゲームオーバー条件は「HPが0になる」ことだけです。先にも記したとおり、カードを用いるゲームですが、デッキが無くなってもシャッフルされ再利用します。そのため、デッキ切れを始めとした特殊な敗北はありません。HPは主に戦闘で減っていきますが、イベントでも減ることがあり、いつの間にかピンチということもしばしば。ゲーム全体を通して回復手段は乏しく、休憩マスで最大値の30%分を回復する以外では、一部のカード効果やイベントに頼るしかありません。よって、如何に戦闘でのダメージを抑えるかという戦略を立てることは、攻略する上で非常に大切です。
では次に、戦闘について見ていきましょう。

Slay the Spire

こちらが戦闘画面。
プレイヤー(左)は所持しているデッキから、ターンの最初に5枚の手札を引きます。そこからカードのコスト ”エナジー” の許す限りカードを使用できます。攻撃、防御、その他バフやドローといった特殊効果も、全てカードという形で実行します。手段こそカードとはいえ、ダメージ計算は単純な足し算引き算であり、属性などの概念も無いことから、覚えることはそう多くありません。

Slay the Spire

エナジーはターンの最初に最大値 (初期値3) まで回復します。ターン間で余剰分の持ち越しはできません。この仕様は、カードの所持数に関しても同様です。ターンの最後には手札が全て捨て札に移りますが、所持枚数の限界は無いためドロー効果が無駄になることはありません。このことから、戦闘におけるコツは如何に無駄なく効率的なカードプレイが出来るか、になります。この辺りはカードゲームのようなプレイングと言えますね。

Slay the Spire

自分と敵が交互に行動を選択していくターン制バトルで、その際、敵の次の行動が表示されます。上の画像では「9ダメージの攻撃」が宣言されていますね。そうすると、自分のターンでは合計9ダメージ分以上の防御カードを使用しなければなりません。このように、常に先制攻撃+行動予知ができる仕様となっているため、どの瞬間が攻め時、あるいは守り時なのかは一目瞭然です。つまり、戦闘におけるほとんどの行動は、想定の範囲内で動いていくことになります。
ですが、ここでカードというシステムが足を引っ張ります。敵の攻撃がわかったとしても、それを防御できるカードが今、手札にあるかどうかは運次第だからです。例え良い効果のカードが引けたとしても、それが良い戦闘運びを保証するわけではありません。重要なのは、必要な時に必要なカードがあることです。

Slay the Spire 恒久的に効果を発揮し続ける装備アイテム “レリック” 。
レアアイテムなのでその分非常に強力ですが、帳尻合わせなマイナス効果があるものも。

結局のところ運の要素が鍵になりますが、これを自力でなんとかできる余地はあります。それがデッキメイクです。
使用するデッキは (初期デッキのカードを除き) 、道中で手に入れたカードで構成されます。カードは主に、戦闘後の報酬として入手します。ランダムで選ばれた3枚から好きなものから1枚選ぶという形式です。他にもイベントでもらえる場合がありますし、商人から購入も出来ます。より便利なカードで構成されたデッキなら、いつどんなカードが手札に来ても、乗り切れる確率は高くなるはずです。
しかし、ここでもうひとつ落とし穴が。デッキのカードは、使用しても戦闘終了後に回収され、何度も使い続けます。一部イベントや、商人に大金を払う以外、デッキからカードを永遠に取り除く術はありません。なので、あまり強くないカード、あるいは効果の偏ったカードばかりで構築してしまうと、あとあと困ることになります。要は、この手のデッキ構築型のゲームにおける ”デッキの圧縮” ができないということ。カードの取得しすぎも考え物なのです。

Slay the Spire イベントでの行動は選択式で、大抵「メリット+デメリット」か「大損」か「何もなし」の3つ。
うまい話はそうそうありません。

そうはいっても、デッキメイクにおけるバランス取りは難しいもの。知らないカードの使い勝手は、組み込んでみないことには本当に価値あるものかどうかわかりません。ですが何度もプレイを重ね、さまざまな状況を経験し、各カードの価値や重さがわかってくれば、より正確に取捨選択できるようになっていくでしょう。するといつのまにか、以前までは不可能に思えた場所へも当たり前に行けるようになっているのです。いつしか、ランダムなイベントや不利な状況さえ楽しく思えるほどに慣れていき「もう1ゲーム」の敷居も低くなる。そう、ローグライクの持つ魅力的なリプレイ性を、本作はちゃんと備えているのです。このおもしろさがわかれば、本作はあなたの時間をみるみる奪っていくに違いありません。

Slay the Spire ゲームが終わるとスコアが計上され、それに応じて各要素がアンロックされていきます。
例えば、新キャラや新カードが使えるようになります。

このゲームには、メインの冒険以外に「デイリークライム」なるモードもあります。ここでは、特別な内容の初期デッキと、特殊なルールが設定された状態で、ゲームをプレイできます。”特殊なルール”はここだけで遊べるユニークなものばかりで、毎日変更されます。また、全てのプレイヤーが同じ条件でプレイでき、かつ1日1回の挑戦に限りスコアが残るため、リーダーボードでの競争は腕前を発揮するに丁度いいでしょう。もちろん、特殊なルールで遊ぶだけでも十分楽しめます。

Slay the Spire このゲームでは、”収集癖” のせいで最終的にデッキ枚数が100枚を超えました。
普通のゲームモードでは有り得ない戦闘風景になったことは言うまでもありません

『Slay the Spire』は早期アクセスながらも日本語が実装されており、デイリークライムやアンロック要素、ランダムなマップ構成など、非常に高いリプレイ性を実現しています。
少しの油断が、少し先の未来を危うくさせるデッキメイク要素も、シンプルな駆け引きの中に絶妙な難易度を生み、始めてすぐに夢中になる魅力を秘めています。
現時点でも十分な完成度を持つ本作。カードゲームが好きな人はお手にとってはみてはいかがでしょうか。

実際の戦闘風景がこちらになります。
面倒だとは思いますが、カードの効果は一時停止でご確認ください。

記事一覧に戻る

今すぐウォレットチャージでこのゲームをゲット!

PROスチーマーのSteamグループが出来ました!よろしければ参加をお願いします!