見つかった後からが本番のステルスゲーム『Invisible, Inc.』

ゲームタイトルInvisible, Inc.
    開発元Klei Entertainment
パブリッシャーKlei Entertainment
     定価:1,980円
    DLC:498円
    OST:498円

筆者:Litchi
Steam プロフィール

Invisible, Inc.

『 Invisible, Inc. 』は、ターンベースのストラテジーゲーム。
「AP」というコストを使い行動をするシステムで、1マス移動=1APとなる。
攻略対象となるマップは、部屋がいくつも並ぶフロアで、毎回ランダム生成される形式だ。
ゲームの流れとしては、潜入した施設のどこかにある目的のブツを獲得、帰還してユニットを強化。
これを、タイムリミットである72時間の間に繰り返し、最終的に敵本拠地を襲撃する、ということが目標となっている。

Invisible, Inc.
潜入する施設は任意で選択できる。獲得できる報酬に違いがあるため、自分の状況をよく考えて選ぼう。

本作は、敵から隠れつつ進む、というステルスゲームとしての側面がある。
その理由として強いのが、敵を回避せざるを得ないほど、自ユニットの戦闘能力が低いという点にある。
敵に対抗できる装備の大半は、 ”数ターン気絶させる” 程度の効果しかないのだ。
永続的に敵を行動不能にする武器も存在するが、使用回数が少ないため、気軽には使えない。
「スタンガン」などの回数制限が無い武器は、再使用までクールタイムがあるため、こちらも使いどころを考える必要がある。
HPや回避率といった概念も無いため、運に任せた戦いもできない。
そして理由はこちらの事情だけでは無く、敵側の仕様にもある。

Invisible, Inc.
白矢印が次ターンの移動ルート。「!」が警戒中表示。赤い部分は敵の視界。黄色は死角だ。

敵は銃を使い、その攻撃は必中。目視してから射撃まで1ターン要するところは唯一の救いだが、銃を構えている敵の視界内で1マスでも動くと、敵ターンでなくとも即発砲される。
もし1マス分の移動で隠れることができると、発砲直前にこちらを見失うため逃げることができるが、なかなか難しい。
さらに、敵は一度でもこちらの存在を確認すると、一定のルートを回るだけの巡回状態から、マップ全域をうろつく警戒状態に移行する。
こうなると他の敵に発見されたり、挟み撃ちにされてしまう危険がぐっと増す。
だからといって敵を殺害しても、増援はどんどん投入されるため、敵の全滅は実質不可能。
以上のことから、敵対しないこと、見つからないことが危険要素を抑えることに繋がり、隠密行動という要素の重要性を作っているわけだ。

Invisible, Inc.
ゲーム開始時には、様々な特色を持ったエージェントから、好きな編成で開始できる。

と、このように何かとリスクの多い本作だが、基本的にはステージのやり直しができず、全滅=キャンペーンの終了となってしまう。
そのため、常に危険を意識し緊張感を持ったプレイが必要となるが、隠密行動を阻む障害は多い。
敵は視覚以外に聴覚でも反応するため、近くでダッシュ( 一時的にAPを+3する移動手段 ) を行うと反応する。
施設によっては、音に反応する警報装置や、警備ドローンなども投入されているし、物陰に隠れながら慎重に動いていたとしても、特殊なスキャナーで場所がばれることもある。
いたる所に監視カメラがあり、うかつに動けば場所を悟られ、すぐに見つかってしまうだろう。

Invisible, Inc.
ゲームオーバーになっても経験値が清算され、新エージェントなどがアンロックされる仕組み。

これだけ見ると一見、八方塞がりに思えるかもしれない。しかし、ここで活躍するのが「ハッキング」という機能だ。
これは ”電力” というリソースを使って行うもので、主にカメラや電子ロックのコントロールを奪うために使う。
例えば、カメラを無力化すれば視界と安全を同時に確保でき、ドローンを奪えば怪しまれずに偵察できる。
利便性が高くあらゆる障害に対抗できるため、障害が多くても意外と何とかできるのだ。

Invisible, Inc.
便利とはいえ、電力は限られている。赤い対象のどれをハッキングするかは、考える必要がある。

さて、ここまでステルス要素について語ってきたわけだが、実は本作の面白さは ”見つかった後” にもある。

もしも発見され、大人数に囲まれた上、戦闘能力も無いとなれば、普通は詰みだ。
しかし、今まで記した ”敵にばれる可能性のある行動” 。これは裏を返すと、陽動に使えるということも意味している。
複数人のユニットを使い分け一方を陽動に使えば、どんなピンチも脱する可能性を生み出せる。
ステルスゲームであるはずなのに、わざと見つかることが成功に繋がるという状況を、作ることができるのだ。

Invisible, Inc.
最上部の画像の場面から。わざと足音を立てて敵の興味を引き、味方が見つからないように誘導できた図。

そもそも潜入任務という体ではあるが、いくら見つかろうと報酬にペナルティは無い。
さらにいつでも帰還できるため、目標を達成していなかったとしても次の施設への挑戦が可能。
つまり、限界まで無茶ができる、最後まで抵抗できる、という仕様なわけだ。

絶体絶命な状況でも、アイテムやスキル、敵AIの習性すら利用し、視覚や聴覚で敵を間接的にコントロールすれば、どんな大群でも出し抜ける余地がある。
そんな一手、一マスの駆け引きが命取りになる場面をまんまと切り抜けられた時、感じるおもしろさは本当に格別だ。
真に求められるのは対応力で、「隠密行動が失敗しても大丈夫」という少し変わったステルス要素に、本作の魅力は詰まっているのである。

Invisible, Inc.
多岐にわたるゲーム設定で、自分の腕前にあわせてプレイが可能。その項目数は20以上もある。

豊富なゲーム設定、ランダム生成マップ、たくさんのエージェント達、順次アンロックされる要素など、リプレイ性の高い『 Invisible, Inc. 』。
有志による日本語化MODもワークショップにて公開されているため、英語に明るくなくても安心してプレイできる。
あの手この手で敵をおちょくる、ちょっと変わった隠密活動に興味がわいたなら、ぜひとも挑戦してみてはいかがだろうか。

今すぐウォレットチャージでこのゲームをゲット!

PROスチーマーのSteamグループが出来ました!よろしければ参加をお願いします!