全てがボールペンで描かれた世界『Ballpoint Universe - Infinite』

ゲームタイトルBallpoint Universe - Infinite
    開発元Arachnid Games
パブリッシャーArachnid Games
     定価:398円

筆者:Litchi
Steam プロフィール

白と黒が基調の独特な世界。これは全て、作者が一人で描いたものだ。
本作のキャラ、UI、エフェクトなど全てのグラフィックは、ボールペンによる精巧な ”ラクガキ” で表現されている。
他に類を見ぬ外観が特徴のゲーム、それがこの『Ballpoint Universe - Infinite』だ。

Ballpoint Universe - Infinite

本作のジャンルは、横シューティングとアクションになる。
様々な場所に点在するSTG面と、そのアクセスポイントを探索するACTパートという構成だ。
どちらの場合でもマウスのみで操作が完結できる、お手軽なゲームになっている。

STGパートは、一つ一つのステージが独立している。
ステージの最後に出現するボスを倒せば被弾数に応じたリザルトと報酬が渡され、ACTパートへと帰還する。
敵を倒すと画面が揺れる演出があったり、敵や自機の攻撃エフェクトが派手だったりと、全体的に爽快感のある演出が特徴的だ。
それぞれのステージで特色の異なる構成がなされており、敵がたくさん出てくるステージ、障害物が常にあるステージなどと攻略には一工夫を必要とする。

ここで攻略の一手段として活きてくるのが、まさに本作の面白い部分、自機のカスタマイズ機能である。

Ballpoint Universe - Infinite

自機は左武器、右武器、ノーズ、ウイングの4箇所から構成される。
左、右武器は主に射撃をはじめとした攻撃用の部分。
オーソドックスな散弾やレーザーはもちろんのこと、近接攻撃用のブレード、スピア、はたまた防御用のシールドなど種類は豊富。
ノーズはいわゆるオプションのようなもので、自機とは違う仕事をしてくれるユニットを召喚する部分。
そのほとんどは攻撃支援で、ビームや爆発、中にはチェーンソーなんて変り種もある。
ウイングはHPと必殺技を決める部分。
必殺技は敵を倒すことでたまるゲージを消費して使うもので、使いようによってはボスすら瞬殺できるパワーがあり非常に重要である。
HPが0で当然ステージ失敗となるが、本作にはゲームオーバーは無く、失うものも無い。
すぐにリトライもできるため、あまり気にしなくても良い部分かもしれない。

Ballpoint Universe - Infinite

自機のパーツは、敵を倒した時に出てくる「インク」というもので買い物をすると使えるようになる。
当然、値段の高いものはそれだけ強い。しかし安い武器もステージの特色にうまく合わせれば、十分クリア可能な性能を備えている。
なお、全てのパーツは3段階まで強化ができるため、見た目や性能の好みだけで選んでも大丈夫だろう。
そういう意味では、本作のSTG部分はかなり簡単な部類と言える。
STGの腕に自信が無い人でも、強い装備を買うことでカバーできるはずだ。

Ballpoint Universe - Infinite
装備を変えればちゃんと見た目も変化する。どれも特徴的なデザインでかっこいい。

ACTパートでは、他のキャラクターとの会話が中心となる。
めんどうな仕掛けやシビアな操作を要求する場面は無いため、アクションというほどの忙しさは無い。
絵本のような世界を歩き回り、書きこまれたボールペン絵を鑑賞しながら探索できる。
扉や橋などのギミックはさながら 「飛び出す絵本」のようなおもしろい動き方をする部分もあるため、うろつくだけでも楽しい。

さて、グラフィック部分ばかりに言及しているが、魅力的なのはなにも見た目だけでは無い。
この世界の住人。彼らはなんとも憎めないキャラクターで、会話もユニーク。素通りせずついつい話しかけてしまうほどだ。

Ballpoint Universe - Infinite
この後、きっちりご褒美をくれる。おちゃめな住人達との会話は全て日本語で楽しめる。

そんな会話から見て取れるストーリーもこれまた、ちょっと不思議な内容。
それは主人公を含むラクガキ達――「エントリノ」の住人達――が、「論理信奉者」なる者と対立するというものだ。
主人公は兵士として敵対する「論理信奉者」の軍勢を倒しながら、彼らの本拠地である城を目指していく。
「ラクガキ」に対し「論理信奉者」なんて堅苦しそうな相手が敵、ということからも特殊な世界観が見て取れるが、道中の会話ではストーリーに関して、あまり多くが語られることは無い。
曖昧である分様々な考察の余地があるので、プレイの際には色々なことを想像してみてもおもしろいだろう。

Ballpoint Universe - Infinite
見た目からは想像出来ないような会話だが、果たしてお話の結末は……

『Ballpoint Universe』の世界は、どれだけCG技術が発展しようと、色あせない価値を持っていると言えるだろう。
ゲーム部分は手練れのゲーマーからすると簡単すぎるかもしれないし、そこまでボリュームがあるわけでもない。
だがそれは 「見た目が気になったから」 と気軽に買っても、飽きや欠点を感じる前に楽しさを堪能しきれる塩梅、という見方もできる。
特徴的な世界をうまく切り売りしていると考えれば、実にインディーズらしい作品ではないだろうか。
たった一人の人間の才能だけで作られた、唯一無二の世界を持つ本作。
その一ページを、あなたもめくってみてはいかがだろう。

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