たまにはゲーム外の話 ボイスチャット編 《序》

筆者:GREENER
Steam プロフィール

ボイス チャット

今回は趣向を変え、ゲームそのものではなくPCゲームを楽しくも有利にもしてくれる補助ツール、ボイスチャット(以下VC)ソフトを紹介していきたい。情報の迅速な伝達に、直截な感情表現による驚きや笑いといった体験の共有など、VCの有効性については改めて論じるまでもないだろう。その機能を標準搭載しているゲームも少なくないが、所詮はオマケ。専用に作られたものには敵わない。ゲームとは別に外部ツールを用意する利点として、ざっと次の三点が考えられる。

  • 音質の向上ならびに音量の細かな調整
  • ゲームの状態に依存しない安定した通話
  • ユーザーのふるい落とし

それぞれに掘り下げてみよう。

■音質

まず何よりも気になるのは音質である。例えばB地点と言ったのにD地点と空耳されてしまうようでは困るし、ディーではなくデェーと発音させられるとすこし照れてしまう。そういう時のためにフォネティックコードという取り決めがあるわけだが、これは受け取る側にも知識が求められるので万能ではない。かくいう筆者もA:アルファB:ブラボーC:チャーリーD:デルタ、E:エコーF:フォックストロットG:ゴルフH:ホテルI:インディアくらいまではすんなり思い出せるが、その先は一気にすっ飛ばしてW:ウィスキーX:エクスレイY:ヤンキーZ:ズールー辺りしか咄嗟には出てこない。それとは別にTargetやTerroristの意で頻出するT:タンゴくらいか。真っ黒の愛猫にタンゴと命名した()関口くん(仮名)は元気にやってるだろうか。ともかく、高音質ならこういった問題も力技で解決するし、概して専用ツールの方が音質に優れる。

また、使用環境、特にマイクの感度によって入力信号の強さは変わるわけで、時にはソフト側でノイズ除去や音量増幅が必要になる。インゲームVCでは大抵0〜100%のスライダー調整だが、専用ツールであれば必要なら100%を超えて+5dB、+10dBといった設定も可能だ。それにAさんの声は大きく聞こえるがBさんは小さくて聞き取れないといった場合に、Bさんに増幅を多めに設定してもらう他、こちら側でAさんだけ絞ってしまえるツールもある。こういった設定は一度行ってしまえば、同じ人が同じマイクで喋る限りゲームをまたいでも維持されるのが専用ツールの強みだ。

■安定した通話

インゲームVCはゲーム中は問題なく使えるが、マップが切り替わるローディング中には機能しなかったりする。操作することもなく手持ち無沙汰で、直前のゲームの感想が一番言いたいタイミングだと思うのだがどうしようもない。その点外部ツールを使っておけば、鯖から不意に切断されてしまっても「すぐ再接続するから待ってくれ」と伝えられるし、あるいは他の人も切断されたとの返答からおそらく鯖側の不調であると判明したりする。河岸を変えて遊び直そうだとか、自前の鯖なら再起動中だとか、いっそ他のゲームをしようだとか、ゲーム側の接続障害等を問題にせず音声通話が維持できるのは不測の事態でありがたい。VCツールそのものがトラブることもゼロではないが、そういう時にだけインゲームVCにたよるなり、steamクライアントに付属するもので間に合わせればいい。冗長性が確保できることが大事なのだ。

■ふるい落とし

最後に利点というか、お互い気まずい空気にならないようにする予防措置。VCというものは馴れない内はどうしても恥ずかしい。だが慣れたからといっていきなり脈絡もなく誰彼構わず話しかけられるかというとそりゃ無理である。インゲームVCのあるゲームに野良で参加し、いきなり喋ってみたってまず返事なんて期待できない。テキストチャットで「bikkuri sita」とか言われるのが関の山だ。普段VCを使っている人間だってそんなところで話しかけられると思ってないからマイクを繋いでいなかったりする。言うだけ言って誰も返事をしない時の空気と言ったらもうとても耐えられるものではない。その点わざわざ専用ソフトを導入しているのは間違いなくVCウェルカムな人間だ。話しかけたら答えられる環境なのかどうかの指標になるわけだ。

そんなこんなで、VCをするなら専用のものを使うのがオススメである。

ちなみに機材だが、筆者の経験から言えば単一指向性のマイクとヘッドフォンが用意できれば後はわりとどうにでもなる。無指向性(または全指向性)のマイクは全方位の音を拾うため、会議室の真ん中にひとつ置いて全員の発言を記録するといった用途には向くが、PC周りに設置するとマウスのクリック音を拾ったりキータイプの音を拾ったり、ろくな事にはならない。

大体こんな仕組みで、後ろからの音では振動板が震えないらしい。背面に穴があれば単一指向性。

またスピーカー出力で遊ぶのも控えたほうが無難だ。再生された他人の声をまたマイクが拾ってしまい、送り返してしまうことがある。第三者にはエコーをかけたように音声が二重三重に聞こえてしまうし、自分の声を骨伝導抜きで聞かされるのは気持ちの良いものではない。お互い気分よくVCするためにも気をつけたいポイントだ。

そんなわけで、一から揃えるならヘッドセットを買うのが手っ取り早い。その多くが単一指向性タイプで、口からマイクまでの距離が一定に保たれるので音量は安定するし、マイクのすぐそばで発される声を拾うために感度が低めでそもそも余計な音を拾いづらい。ではスタンドマイクはダメかというと、電池式でハードウェアの段階で音量をある程度均一化して入力信号にするといった機種もあるようで、すでにお気に入りのヘッドフォンがあるなら選択肢に含めてもよさそうだ。

さて、具体的な話がなにひとつ出ないまま結構な文量になってしまった。仕方がないので今回はここまでとし、次回はVCツールを幾つか取り上げてその機能比較なぞをお送りしたい。

続きはまた!

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